抄録
POX染色陰性でFAB分類上リンパ型の急性白血病23例中, 9例が寛解導入不能ないしは早期に再発した.9例中4例はunclassifid ALL, 1例はcommon ALL, 他の4例は免疫学的検索よりAMoL (2例).AML (2例) と診断された.Unclassified ALL 1 例を含む残りの14例は最初の寛解を維持し生存中である.なおunclassified ALLで予後の悪かった4例中2例は, 初診時年齢と白血球数よりstandard risk groupと診断されていた.今後, POX陰性でFAB分類上リンパ型に属する急性白血病でも, CALLA陰性であれば, 診断, 治療に注意しなければならないと思われた.