日本小児血液学会雑誌
Online ISSN : 1884-4723
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表面マーカーで, Ia様抗原陽性, CALLA陰性を示したPOX染色陰性急性白血病の検討
佐藤 純子二宮 恒夫阿部 孝典小山 哲哉鈴江 毅大内 徹渡辺 力高上 洋一広瀬 政雄
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1987 年 1 巻 1-2 号 p. 129-134

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抄録
POX染色陰性でFAB分類上リンパ型の急性白血病23例中, 9例が寛解導入不能ないしは早期に再発した.9例中4例はunclassifid ALL, 1例はcommon ALL, 他の4例は免疫学的検索よりAMoL (2例).AML (2例) と診断された.Unclassified ALL 1 例を含む残りの14例は最初の寛解を維持し生存中である.なおunclassified ALLで予後の悪かった4例中2例は, 初診時年齢と白血球数よりstandard risk groupと診断されていた.今後, POX陰性でFAB分類上リンパ型に属する急性白血病でも, CALLA陰性であれば, 診断, 治療に注意しなければならないと思われた.
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