日本小児血液学会雑誌
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サイトメガロウイルス腸炎で死亡した急性非リンパ性白血病 (FAB M0) の乳児例
廣田 保蔵池田 裕一三森 謙一石川 清明磯山 恵一山田 耕一郎
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1997 年 11 巻 6 号 p. 455-459

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抄録
症例は月齢3カ月女児, 中枢神経浸潤, 肝脾腫, 発疹のため入院.急性非リンパ性白血病 (FAB分類M0) と診断後, 化学療法を施行した.入院3カ月頃から腹部膨満, 嘔吐, 下血, イレウスの症状がみられた.2回の試験開腹を行い切除小腸からサイトメガロウイルスが検出された.抗ウイルス療法に反応せず低栄養状態で死亡した.患児は周産期にサイトメガロウイルス感染を受けたと思われた.乳児期の白血病ではサイトメガロウイルス初感染に十分注意する必要があるものと思われる.
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