日本小児血液学会雑誌
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新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症-最近の動向-
白幡 聡
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2008 年 22 巻 2 号 p. 95-103

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抄録
かつて, 新生児期のビタミンK欠乏性出血症は, 新生児出血性疾患の花形的存在であった.一方, 1970年代後半に入ってその存在が広く知られるようになった幼若乳児のビタミンK欠乏性出血症は, 母乳栄養児に好発し, しかも大多数の患児が頭蓋内出血を起こして, 過半数が死亡するか後遺症を残すため, 母乳哺育のアキレス腱として社会的にも大きな関心を集めた.これらの疾患は, 出生時, 産科退院時, 1カ月健診時のビタミンK製剤予防投与によって激減したものの, 少なからぬ幼若乳児が現在でもなおビタミンK欠乏による出血に見舞われている.フランスや英国などEU諸国では, 週1回あるいは連日ビタミンK製剤を経口投与する方式が導入され, これらの方法でビタミンK製剤を投与された乳児の中から本症は起こっていない.そこでわが国でも新しいガイドライン (案) が提唱されている.
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