日本小児血液学会雑誌
Online ISSN : 1884-4723
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血清thymidine kinase活性による末梢血幹細胞採取時期の検討
渡部 潤子平野 浩次工藤 恵美子越前屋 竹寅荒井 宏治葛西 幹雄伊藤 悦朗佐藤 雄一横山 〓
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1994 年 8 巻 3 号 p. 194-199

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抄録
末梢血幹細胞採取前に大量化学療法を受けた非ポジキンリンパ腫, 神経芽細胞腫, 急性リンパ性白血病における血清チミジンキナーゼ (s-TK) 活性を経時的に測定した.s-TK活性は, 化学療法後は低値を示し, その後急激に上昇した.s-TKと白血球数, CD34陽性細胞数とは有意の相関が見られた.そして, s-TK活性とCD34陽性細胞数は, 白血球数が5,000~15,000/μlに増加した時点で最高値を呈した.このことから, s-TK活性は造血幹細胞の増殖を反映しており, 末梢血幹細胞採取の指標になりうると考えられた.
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