日本小児血液学会雑誌
Online ISSN : 1884-4723
Print ISSN : 0913-8706
ISSN-L : 0913-8706
診断および経過観察にエコー並びにシンチグラムが有用であったhypereosinophilic syndromeの2例
井口 晶裕永島 哲郎石川 順一
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 8 巻 5 号 p. 420-425

詳細
抄録
小児hypereosinophilic syndromeの2例を経験した.症例1は14歳女児.肝機能異常を指摘され入.院.入院時WBC9,900/μl (好酸球数655/μl), GOT515K-U, GPT416K-Uであった.入院後次第に好酸球が増加し10,610/μlに達した.胸部写真や超音波検査で胸腹水を認め, 腹水中に好酸球が多数証明された.PS上で治療し, 以後諸症状は正常化した.症例2は6カ月男児.発疹と体重増加不良を主訴に入院.入院時WBC46,140/μl (好酸球19,380/μl).99mTc-Snコロイドによる肝シンチグラムにて低集積域を多数認め, 肝生検にて好酸球の浸潤が認められた.PSLで治療し, 以後諸症状は正常化した.2例ともに診断や経過観察にエコーやシンチグラムなど画像が有用であった.
著者関連情報
© (社)日本複写権センター
前の記事 次の記事
feedback
Top