薬学教育
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コロナ禍における代替方法としての遠隔病院実習の試み
外石 昇
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論文ID: 2020-051

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抄録

COVID-19感染予防を目的とし総合東京病院では実習生の来院が禁止となった.そこで大学と協議し臨地実習の代替方法としてMicrosoft Teamsを用いた遠隔実習を開始した.本実習は症例検討を主とし,実習生同士の小討議と薬剤師を含めた全体討議を繰り返している.症例検討は薬剤管理指導業務の流れに沿って実施する.また,実習進捗報告会は多くの教員に参加してもらうことで,非常に有益な会となっている.遠隔実習の利点は焦点を絞って能動的な討議が行われるため,実習生の理解が非常に高くなることが挙げられる.一方で問題点は実体験ができないことと,頭痛などの症状が起きやすいことなどである.これまでの経過として,薬物療法に対する考え方を実習生が良く理解し始めており,臨地実習が実施できない場合の代替方法として,遠隔実習は有用であると考えられる.更に,コロナ禍以降においても遠隔を組み合わせることで,より効果的な実習になるのではないかと思われる.

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