薬学教育
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早期公開論文
早期公開論文の9件中1~9を表示しています
  • ―薬学教育における学生支援の質向上を目指して―
    山内 理恵, 前田 初代, 後藤 理英子, 伊藤 由香里, 湯本 哲郎, 畑 春実
    原稿種別: 総説
    論文ID: e10025
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/06/16
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    18歳人口の減少に伴う大学進学率の上昇により,大学入学者の学力や生活背景は多様化し,薬学部においても学修面や心理面の課題を抱える学生への支援の重要性が高まっている.そこで,第10回日本薬学教育学会大会(2025年)において,薬学教育における学生支援力向上の視点を共有することを目的としたシンポジウムを企画した.対人援助に関わる専門家による講演および総合討論を通して,「認知行動療法」による支援の構造化,心理的安全性を基盤とした「マインドフルリスニング」,「自己理解ツール」の教育的活用,感情知能を基盤とする「社会性と情動の学習」などが紹介された.総合討論では,教員が学生の語りを丁寧に聴きつつ抱え込み過ぎない支援体制の重要性や,教員自身の自己理解の深さが他者理解および他者支援の質を支える基盤となることが示された.

  • 加地 弘明
    原稿種別: 総説
    論文ID: e10021
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/05/16
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    薬局薬剤師には処方箋受付時以外の対人業務の充実や専門性の向上が求められている.一方で,その実現を支える卒後教育には統一的なモデルがなく,取り組み状況や意識に個人差が生じている.また,健康寿命の延伸や生活習慣病予防の観点から,薬局には地域住民への健康支援機能が期待されているが,単独での活動には人的・制度的制約があり,実施が困難な場合も多い.このような背景のもと,本取り組みでは大学が主体となり,行政を介して地域の薬局およびクリニックと連携し,地域住民に対する健康支援および薬の適正使用に関する活動を実施した.その結果,地域住民の健康意識の向上に寄与するとともに,薬剤師の生涯学習支援や学生の地域医療教育の推進にもつながることが示された.さらに,関係機関において教育および実践の両面での有用性が認められた.今後は,大学・薬局・行政それぞれの役割を明確化し,持続可能な連携体制を構築することが重要である.

  • 長谷川 佳孝
    原稿種別: 総説
    論文ID: e10020
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/05/14
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    薬局薬剤師が地域医療における重要な役割を果たすためには,臨床研究を通じたエビデンス発信が不可欠である.しかし,学術的アウトプットは極めて限定的であり,時間的制約や研究スキルの不足など多層的な障害が存在する.当社グループが構築した学術活動支援体制は,「学術教育の推進」「質の高い学術アウトプットの発信」「店舗で実践する新規プラットフォームの開発」の3つの施策から構成されている.入社3年目研修では2021年~2024年に1,758名のうち264名が一次審査を通過し84名が学会発表に至った.2013年~2025年に576件の学会発表,2022年~2025年に22件の論文採択を支援している.薬局間情報共有書や医薬品副作用データベース(JADER)活用など実践的な取り組みも進行中である.組織的かつ体系的な学術活動支援体制が,薬局薬剤師の職能向上と地域医療への貢献を実現するための有効な方策であることを示唆している.

  • ―社会人大学院生になった経緯を踏まえて―
    堤 竹蔵
    原稿種別: 総説
    論文ID: e10018
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/05/13
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    6年間の大学生活で研究に取り組むことができる期間は限られる.したがって,多くの薬剤師は十分な研究経験を持たずに社会へ出ると考えられる.研究経験の少なかった筆者が臨床研究を開始する際は,研究デザインや統計の知識不足および時間の制約など多くのハードルが存在した.しかしながら,信頼できる指導者の支援により臨床で感じた疑問を臨床研究として形にすることができた.それらの成功体験により研究への心理的ハードルが徐々に低下したことで,次の研究へ挑戦する意欲が高まった.加えて,研究の継続には家庭,業務および研究を両立するライフワークリサーチバランスの確立が重要であったと考える.これらの経験から,研究実践できる薬剤師を育成するためには,早期の成功体験により研究のハードルを下げ,自主性と継続可能性を高めることのできる教育指導体制および研究環境の整備が不可欠であると考える.

  • ~いかに薬剤師の生涯学修を支援し,実際の業務につなげてもらうか~
    舘 知也, 岡田 浩
    原稿種別: 総説
    論文ID: e10015
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/04/22
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  • 角本 幹夫
    原稿種別: 総説
    論文ID: e10013
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/04/14
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    附属の医療関連施設を持たない立命館大学薬学部では,臨床系教員に対して医療施設での研修制度を設けている.筆者は,田附興風会 医学研究所北野病院薬剤部において研修を行っている.研修では,調剤や服薬指導だけでなく,実務実習生へのサポート・教育,研修から薬物治療における課題を取り上げ研修施設と連携した臨床研究を行っている.この研修施設と連携した臨床研究は,研究室に所属する学生の卒業研究のテーマにもなり,学生自身が施設において電子カルテを用いたカルテ調査を薬剤師の協力のもと行い,教員と薬剤師を交え研究の進捗状況を定期的に報告し卒業論文をまとめている.卒業研究として臨床研究に参加・経験することで,卒業後,自身が経験する薬物治療における様々な薬物治療上の問題をClinical QuestionとしてとらえResearch Questionとして表現し,自ら臨床研究を行うという意識を持てるよう卒業研究での経験がキャリア形成に繋がることを期待したい.

  • 向井 啓
    原稿種別: 総説
    論文ID: e10012
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/04/07
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    医療の高度化に伴い,薬剤師には高度な臨床能力と研究マインドが求められるが,現行の教育体制ではその育成が十分とは言い難い.そこで北野病院と摂南大学は連携し,成長段階に応じたシームレスな教育モデルを実践している.学部生には,病院の実症例を用いた解析演習や共同研究を通じて,早期から臨床実践能力と問題発見能力を養う.新人薬剤師には,研究サポート業務を通じて無理なく研究マインドを育成し,論理的思考力の素地を形成する.中堅・ベテラン薬剤師には社会人大学院生としての研究環境を提供し,臨床上の疑問を科学的に解決するエビデンス創出を支援する.本連携は,高度な専門性と研究能力を兼ね備えた薬剤師の育成に寄与するものであり,今後このモデルを大学全体,そして全国へと波及させていくことが望まれる.

  • 尾上 雅英
    原稿種別: 総説
    論文ID: e10008
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/03/19
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    薬学生は,社会に出てからも生涯にわたって研鑽することが求められている.そのためには,大学と就職先が連携し卒前教育から卒後教育にわたって繋がりを強めていく必要がある.実臨床の薬剤師は現場での経験を学生に伝え,大学教員は適宜,学生を支援し,相補的に連携することにより学生のキャリア形成に繋がるものと思われる.就職してからのキャリアパスは,経済産業省から示されている「社会人基礎力」を初期の段階から身につけておく必要があり,各学会からの規範や提言を参考に取り組むことが望ましい.さらに,指導者側は,各自に目標を設定し,コーチング役を担う必要がある.薬剤師のキャリア形成を促進するためには,早期の段階からの現場体験を通じて,自分の将来像を具体化させることが必要である.そのためには,実務家教員の協力のもと,卒前教育に加えて社会に出てからも大学と医療機関が連携して継続的な支援を行う事が極めて重要である.

  • 岡田 直人
    原稿種別: 総説
    論文ID: e10009
    発行日: 2026年
    [早期公開] 公開日: 2026/03/19
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    近年,医療の高度化・複雑化に伴い,薬剤師には薬物治療の最適化に主体的に関与する専門職としての役割が求められている.そのため,臨床現場の疑問を起点として研究を実践し,論理的思考力や問題解決能力を涵養することは,薬剤師教育において重要な位置を占める.しかし,現在の臨床現場では,研究を継続的に実践する薬剤師は限られているという問題がある.その背景には,臨床現場で研究を実践する文化の未成熟,研究支援体制の不足,研究の意義やビジョンが共有されにくいといった様々な構造的課題が存在する.本総説では,医療現場における薬剤師の研究活動を教育プロセスの一部として捉え直し,研究推進を阻害する要因を整理するとともに,著者らの施設における具体的な教育実践を紹介する.そして,臨床の場で研究をどのように位置づけ,持続的に実践していくべきかについて考察する.

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