薬学教育
Online ISSN : 2433-4774
Print ISSN : 2432-4124
ISSN-L : 2433-4774
早期公開論文
早期公開論文の6件中1~6を表示しています
  • ―参加・体験型実習を通して,“学び” の目的を意識する―
    辻井 聡容
    原稿種別: 総説
    論文ID: 2024-019
    発行日: 2024年
    [早期公開] 公開日: 2024/07/05
    ジャーナル フリー HTML 早期公開

    臨床実務実習では,臨床現場で即戦力として業務を遂行できることを目指すものではなく,将来,医療,保健,福祉等における社会的ニーズに貢献する薬剤師として活躍できる基本的な知識・技能・態度,そして問題解決能力の修得を目指すことが重要と考えている.モデル・コアカリキュラムに示された目標を単に作業として身に付けるのではなく,目標の持つ意義を理解した上で修得することを実習生と指導者が共に理解して実習を行うと学習効率が上がることを念頭においた指導を行う必要がある.

    公立豊岡病院では,知識偏重の実習ではなく,医療人の一人として臨床現場で個々の事例や症例を体験する実習を心がけている.医療における薬剤師業務の意義や薬物治療における薬剤師の役割を理解し,薬の専門職として医療現場で臨機応変に対応できる実践的な能力を養成する実習を行っている.今まで学修してきたことを実習先の臨床現場へ,さらには国家試験への橋渡しを意識することを指導者間で共有しておく.そして,薬剤師として,「目の前の患者に何ができるのか?」を常に考えて行動することを伝えている.

  • 入江 徹美
    原稿種別: 総説
    論文ID: 2024-028
    発行日: 2024年
    [早期公開] 公開日: 2024/06/25
    ジャーナル フリー HTML 早期公開

    学会誌「薬学教育」は,会員が日頃の教育研究の成果を発表・共有し,薬学教育における知識と教育実践の質を向上させるためのプラットフォームである.基礎研究,臨床研究,教育研究と扱う対象は異なるが,現状を素直に見つめ,その中から課題を見つけ,課題解決のためにどのようなアプローチが必要かを判断し,得られた結果を考察するというプロセスは共通していると思われる.教育研究の難しさは,どの時点で教育「実践」から「研究」への移行が起こるかということであり,研究対象である学生と研究者である教員・指導者との間に社会的・心理的な力関係が生じやすいため,慎重な倫理的配慮が不可欠である.こうした倫理的配慮の質が,収集するデータの信頼性や妥当性など,研究の質につながる.次代の薬学教育を切り開く論文を,多くの学会員が投稿してくださることを期待している.

  • 矢野 良一, 角山 香織, 佐藤 卓史
    原稿種別: 総説
    論文ID: 2024-020
    発行日: 2024年
    [早期公開] 公開日: 2024/05/28
    ジャーナル フリー HTML 早期公開

    薬学は,化学,生物,物理などの基礎科学を基盤に人の命,健康,生活,社会と関わりを持つ複合科学である.そのため,薬学の学習者は様々な知識を関連付け,概念化しながら課題解決に応用できる力を身につけるよう求められる.臨床で活躍できる薬剤師の教育を考えた場合,教育者には,大学における基礎薬学の授業から実務実習に至る様々な教育場面において,基礎と臨床のお互いの関連性について学習者に気づきを与え,学習者の知識統合を促進するような関りが求められる.実際には,多くの大学で基礎系の教育者は臨床の実例に触れる機会に乏しく,臨床の薬剤師は基礎的な思考が薄れていってしまっているのが現状であり,両者の対話,情報共有は不十分であるという課題が浮かび上がる.そこで,本誌上シンポジウムでは,様々な立場から,知識統合に関する実践や経験,考えを紹介いただき,知識統合を促進する教授法を考えるきっかけにしたい.

  • 青江 麻衣
    原稿種別: 総説
    論文ID: 2024-007
    発行日: 2024年
    [早期公開] 公開日: 2024/05/10
    ジャーナル フリー HTML 早期公開

    本稿では,論文執筆初心者の筆者が薬学教育論文を執筆し採択されるに至った経験をご紹介します.その鍵となったのは,薬学教育誌に論文を掲載されていた著者らに教育研究の相談や雑談ができる環境を得られたことです.また,改めて振返り,論文執筆に必要と考える五つの要素についてまとめています.私の一例から皆様と論文執筆に必要な要素について議論させていただけましたら幸いです.また,もしもこの経験がこれから論文執筆をされようとするどなたかの一助になるようであれば嬉しく思います.

  • ―事例を交えた検討と課題―
    池田 徳典
    原稿種別: 総説
    論文ID: 2023-038
    発行日: 2024年
    [早期公開] 公開日: 2024/04/27
    ジャーナル フリー HTML 早期公開

    教育研究を行うことの難しさとして,どのように論文化まで持っていけばいいのか,イメージを掴みにくいことが挙げられる.本稿では教育研究に対する敷居を少しでも低くできるよう,量的研究を想定した教育研究の研究デザインについて自施設での事例を交えて検討する.第一に,一般的な臨床研究と教育研究との類似点と相違点について,母集団と標本との関係から紐解く.またリサーチクエスチョンを明確化するのに有用なPECO(PICO)を紹介し,これを用いて教育研究における研究デザインの枠組みを構築する際,どのような点の設定が難しいのか考察する.第二に,自施設での教育研究事例について,研究デザインの枠組みや苦労した点,工夫を行っている点なども含めて紹介する.最後に,自施設で行った教育研究から得られた注意点や課題について,筆者の視点を論じる.本稿が薬学教育に関わる多くの研究者にとって,少しでも有益となれば幸いである.

  • 矢野 浩二朗
    原稿種別: 総説
    論文ID: 2024-016
    発行日: 2024年
    [早期公開] 公開日: 2024/04/27
    ジャーナル フリー HTML 早期公開

    本総説では,生成AI技術の急速な発展と教育現場への応用,及びバーチャルリアリティ(VR)・メタバース技術を活用した教育の可能性について議論する.生成AIは学習支援ツールとして様々な形で教育の質の向上に寄与する一方,実際の体験を通じた学びが不足することが懸念されており,それを補完する手段としてVR・メタバース教育が今後重要になると期待される.ここでは,筆者によるVR食育教材やVRライブ授業配信の自験例を紹介し,メタバースの「教室」および「教材」としての活用方法を議論する.今後,生成AIとVR・メタバース教材の特性を理解し,それらを組み合わせることで,学習者をより深い学習に導くことができるようになるだろう.未来の教育は,AIとメタバースの統合により,パーソナライズされ,インタラクティブで実践的な学習環境へと進化することが期待される.

feedback
Top