論文ID: e09020
東京医科大学医学部看護学科では,2015年より9年間にわたり,薬学科・医学科と連携した多職種連携教育(IPE)を実践してきた.模擬患者を活用したシミュレーション形式の授業により,多職種の視点や役割を理解し,連携の重要性を学生が体験的に学ぶ機会を提供している.コロナ禍ではオンライン形式に移行し,ICTを活用した健康相談を通じて,非対面でも主体的な学びと協働を継続した.学生からは,他学科との協働が刺激となり,実践的な学びにつながったとの評価が多く寄せられた.一方で,学年や学習進度の違いによる課題も指摘されており,今後は教育内容の最適化を図るとともに,高学年を対象とした,より実践的で高度な内容への展開や,学習段階に応じた課題設計が求められる.