日本公衆衛生看護学会誌
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研究報告
都道府県および保健所設置市,特別区におけるプリセプター保健師研修に関する全国調査
遠藤 直子嶋津 多恵子鳩野 洋子麻原 きよみ吉野 純子今野 弘美清水 雅子
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2024 年 13 巻 3 号 p. 205-214

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抄録

目的:全国自治体におけるプリセプター保健師研修の方法や内容と研修の必要性を明らかにすることを目的とした.

方法:都道府県,保健所設置市,特別区に所属する統括的立場または研修担当の保健師,各自治体につき1名を対象に無記名自記式の質問紙調査を実施した.

結果:66人(有効回答率44.0%)から回答が得られた.研修実施群は38人(57.6%),未実施群は28人(42.4%)であった.研修の必要性は全体の98.5%が必要と回答した.研修内容には組織が求める保健師像やプリセプター同士が互いの経験を共有し意味づける内容を含むこと,実施上の課題では研修の位置づけの曖昧さや人材育成方針がないことなどがあった.

考察:プリセプター保健師研修は多くの自治体で必要と認識されていた.研修実施に向けてプリセプター保健師研修を自治体の研修体系に位置付け,職場全体で人材育成を行う体制をつくることや,根拠に基づく活用しやすいプログラムの開発が必要と示唆された.

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