日本公衆衛生看護学会誌
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研究
3歳児の養育における統制場面でのスマートフォン使用に関する母親の認識
大西 竜太平野 美千代佐伯 和子
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2017 年 6 巻 3 号 p. 240-248

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抄録

目的:3歳児の養育における統制場面でのスマホ使用に関する母親の認識を明らかにする.

方法:3歳児の統制場面でのスマホ使用について20~30代の母親10名に対し半構造化面接を実施し,質的記述的分析によりカテゴリーを抽出した.

結果:母親は【スマホは子どもの育ちと親役割を奪う存在だ】,【スマホは頼れる「お守り」として私と子どもを支えてくれる】,【便利なスマホは私にとって魅力的である】と統制場面でのスマホの特徴を認識していた.また,【親としてスマホを管理する責任がある】,【スマホが存在する中での親としての在り方と向き合う】という親としての意志を認識していた.

考察:スマホは親子への問題性がありながらも,統制の補助手段として有効かつ母親にとって魅力的なツールであった.親子にとってのスマホの良し悪しを踏まえ,母親がスマホをコントロールしながら使うためには,親としての意志の持ち方が重要と考えられる.

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© 2017 日本公衆衛生看護学会
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