日本公衆衛生看護学会誌
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研究
保健所設置自治体におけるプリセプター保健師の現状と支援体制:全国実態調査
嶋津 多恵子
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2017 年 6 巻 3 号 p. 258-267

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抄録

目的:全国の保健所設置自治体におけるプリセプター保健師の現状および支援体制を明らかにすることを目的とした.

方法:全国の保健所設置自治体で平成24~27年度にプリセプターを担当した保健師を対象に,無記名自記式の質問紙調査を実施した.

結果:有効回答は335名(42.5%)から得られた.プリセプターから指導を受けた経験のある者が34.9%,保健師基礎教育課程は保健師専修学校45.7%が最も多く,担当した新任保健師は大学が88.1%を占めていた.プリセプターのキャリアは都道府県で管理期,その他では中堅後期が多かった.プリセプター研修は76.1%の実施であり,受講者も67.2%に留まった.人材育成について話し合う会議は月1回以上が33.0%,事例検討会の頻度は,自治体種別により有意差がみられた.

考察:プリセプター研修,人材育成について話し合う会議及び事例検討会の充実,中堅後期及び管理期の保健師が中堅前期のプリセプター保健師を支援する段階的な指導体制が求められる.

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