目的:本研究の目的は,公衆衛生看護が関わる地域の強み,即ち,地域の最良の健康というアウトカムに向けてポジティブヘルスを推進する地域の潜在力を概念化することである.
方法:研究方法は,関連24文献から抽出した主題に関する記述内容の分析である.
結果:【地域の強み】である[先行する住民の状態]として《歴史・風土への愛着》《文化継承・地域創造の信念》《全員大事の価値観》,[住民の状態]としては,《連帯・助け合い力》《パートナーシップ形成力》《資源発掘・活用力》《折り合い・統制力》《キャパシティ発展力》《意思決定・組織的推進力》が,[住民の周辺状況]としては《地区組織》《支援体制》《ネットワーク》が抽出された.地域の最良の健康に向けた過程には【気づき】,【結集】が抽出された.
考察:結果から,公衆衛生看護が関わる地域の強みとして多様な概念が抽出された.今後,これらを高めるための効果的な支援方法を明確にしていく必要がある.