日本公衆衛生看護学会誌
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研究
地域DOTSフィリピン人結核患者の服薬中断リスク要因
森 礼子柳澤 理子永田 容子
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2019 年 8 巻 3 号 p. 135-144

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Abstract

目的:より確実なDOTS の遂行を検討するために,フィリピン人結核患者特有の服薬治療中断リスク要因を明らかにする.

方法:服薬中断したフィリピン人結核患者を担当した保健師7名に半構成的面接法によるインタビュー調査を行い,患者の服薬中断リスク要因を質的帰納的に分析した.

結果:フィリピン人結核患者の服薬中断リスク要因は,国民性の違いや病気の受け止め方と受診習慣の違いからくる患者自身の気質・生育にかかわる要因,そして経済的困難から生じる不規則な生活,通院への負担感,服薬協力者がいない,言葉の障壁による意志疎通困難,在留外国人に対する健康管理体制の不整備からくる環境的服薬中断リスク要因であった.

考察:フィリピン人結核患者が服薬中断しないためには,言葉での意思疎通を十分に図ること以外に,母国の文化や国民性の違いを理解すること,職場や日常生活の中での受療のしづらさを考慮した服薬支援の必要性が示唆された.

Translated Abstract

Objective: The aim of this study was to explore the perceptions of risk factors for treatment default among public health nurses in Filipino patients with tuberculosis to contribute to successful Directly Observed Treatment, Short-Course (DOTS).

Methods: Seven nurses working at public health centers in a local area, who were experienced in DOTS implementation among Filipino patients with tuberculosis, were interviewed about the factors that contributed to DOTS default among their patients. Data were analyzed using qualitative inductive methods.

Results: From the interview data, seven categories and 14 sub–categories emerged. Categories included “being a nationality different from Japanese,” “having different understandings of the disease and routine regarding medical center visits,” “having an irregular lifestyle as a result of economic difficulties,” “feeling burdened by transportation expenses related to medical center visits,” “the absence of reliable assistance or support for administering medication,” “insufficient health guidance caused by language barriers,” and “a poor health management system for foreign workers who immigrate to Japan.”

Discussion: DOTS default among Filipino patients with tuberculosis appears to be associated with factors that caused by inadequate understanding of treatment owing to language barriers and by understanding the intercultural and international characteristics and differences as well as the challenges of medication interruption that occur in work and home environments.

I. 緒言

日本の結核罹患率は戦後から大幅に低下し,2017年の罹患率(人口10万対)は13.3までとなった(疫学情報センター,2018).日本の結核の特徴は高齢結核患者が多いことであるが,近年,状況が変化し始めている.それは,外国出生結核患者の増加である.

公益財団法人結核研究所疫学情報センターの結核年報2016(2017a)では,1998年の外国出生結核患者数は739人で全体の2.1%であったが,2016年の患者数は1,338人,全体の7.9%を占めていた.年代別では20歳代が最も多く,就労や留学を目的に来日し発病した者が多い.2016年はフィリピン出生結核患者(以下,フィリピン人結核患者)が外国出生患者全体の23.8%を占め,2014年~2016年では最も発症者数が多い.次に多いのは中国で20.3%,ベトナム15.8%と続いている(疫学情報センター,2017b).これらの国は結核高まん延国となっており,フィリピンの結核罹患率は275,中国は58(結核予防会,2017)で,フィリピンの結核罹患率は非常に高い.内村(2014)は出生国での既感染が来日以降の発症につながっている可能性は高いと述べている.

一方,2015年の外国出生肺結核患者の治療成績分類で(疫学情報センター,2017c),最も特徴的なのは,最終的に治療評価が追跡できない「転出」の割合が非常に高いことであった.また,河津(2018)が外国出生肺結核患者に関する治療成績を追跡調査したところ,転出割合が高く治療終了割合は低いという結果が報告されている.転出する外国出生患者は服薬中断している恐れがあり,服薬中断対応策を講じることは急務である.

結核対策の一つである地域DOTS(Directly Observed Treatment, Short-course)では,患者一人ひとりに個別患者支援計画を立案し服薬支援を進めていくが,その際,服薬中断リスクアセスメント票が用いられる.これは服薬中断リスク項目で構成されるものであるが,全国共通の様式はなく,各地域で独自に作成されている.先行文献をみると,県管轄地域では高齢結核患者の多い対象者からリスク項目が検討されており(橋本他,2009),大都市(松本他,2014渡部,2014山田他,2010)においては社会的弱者を意識し作成されているなど,各地域の特徴を包含したリスク項目で構成されている.地域の特性を包含したリスクアセスメント票を用いることは,患者把握がしやすく,患者に適するDOTSの提供へとつながっている.外国出生患者に関しても同様,出生した各国の特性を包含した服薬中断リスク項目を検討することで,より適切な服薬支援の提供が可能となると考える.しかしながら,外国出生患者に対する服薬支援の先行文献は見当たらず,その活動状況についても明らかになっていない.

そこで本研究では,外国出生結核患者の中でも国籍別患者数が最も多いフィリピン人結核患者に焦点を当て,より確実なDOTSの遂行を検討するためにフィリピン人結核患者特有の服薬治療中断リスク要因を明らかにすることを目的とした.本研究で抽出されたリスク要因は,今後,フィリピン人結核患者のリスクアセスメント票を構成するリスク項目として用いることができ患者への適切な服薬支援が提供されることにつながると考える.

II. 研究方法

1. 研究デザイン

質的記述的研究デザイン

2. 研究協力者

対象は,A圏域(B県,C県,D県,E県)の保健所での地域DOTSで服薬中断したフィリピン人結核患者の担当経験がある保健師である.

3. 研究協力者の選定方法

2014年末の人口統計(法務省,2016)によると,全国に在留しているフィリピン人は21万7500人で,そのうち,A圏域に在住するフィリピン人は5万8400人と26.9%を占めている.国内でもフィリピン人結核患者が多い地域であることから,A圏域の保健所保健師を対象にしたインタビュー調査を行った.A圏域の県・指定都市・中核市・政令市で結核を統括している部署に文書を用いて研究の目的及び方法,インタビューで聴取したい内容について説明した.その後,統括部署に文書または口頭による回答にて理解を得た後,管轄保健所へ該当者の調査を依頼した.該当者ありの連絡を受けた保健所には,保健所長及び該当者宛に,研究説明及び研究協力依頼文,該当者が研究に協力可能な場合の連絡票を送付し,返信用封筒を用いて研究協力の意向についての確認を行った.確認後,研究者は面接及び電話にて該当者に研究協力を依頼し,同意が得られた者を研究協力者とした.

4. 調査項目

研究協力者の基本属性として,性別,年代,保健師経験年数,結核業務担当年数,フィリピン人結核患者担当経験数及びフィリピン人以外の外国出生結核患者の担当経験数とした.

担当した患者については,服薬中断したフィリピン人結核患者について語ってもらった.患者の属性としては担当時の年代,性別,在留年数,職業,家族構成(同居者),結核罹患部位,過去の治療歴,入院歴の有無,合併症の有無,抗結核薬の副作用の有無,有症状の自覚から受診までの期間,生活リズム,嗜好,経済的な問題,服薬支援の有無,来日の目的,言葉の理解レベル,医療通訳者の利用状況とした.

またインタビュー内容は,研究協力者が地域DOTSでフィリピン人結核患者に行った支援や体験を通じて,フィリピン人結核患者の服薬中断要因として捉えていること,フィリピン人結核患者の特性と思うこと,日本人とは異なる支援を行ったこと,服薬中断要因に対して働きかけた特別な支援内容についてとした.

5. 調査方法

1) データ収集方法

研究協力者及び担当した患者の属性については,データシートを事前に渡しておき,面接でそれに沿って聴取した.面接調査は半構成的面接でインタビューガイドを用い,研究協力者の同意を得た上でICレコーダーに録音した.面接場所は,プライバシーの確保ができ,かつ研究協力者が希望する場所とした.面接時間は1回30分~60分程度で面接回数は1回であった.

2) 調査期間

2016年9月~12月

3) 分析方法

研究協力者のインタビュー内容を繰り返し聞きながら逐語録を作成した.研究協力者ごとに得た逐語録データの内容を熟読し,文章の意味を考慮しながら語られた言葉をできるだけ残し,最小単位のまとまりとして下位コードにした.それぞれの下位コードは,文章の意味内容の共通性・類似性を入念に検討してコードとしてまとめた.その段階で,再び逐語録に戻ってデータ内容を見直し,下位コードのまとまり,コードの抽出の適切性について検討し修正することを繰り返した.その後,フィリピン人結核患者が服薬中断した要因に関する抽象度を高め,サブカテゴリーとして抽出した.抽出したサブカテゴリーは,フィリピン人結核患者の服薬中断リスク要因を表す内容としてカテゴリー化した.各カテゴリーについての関連性や中心となるものを検討し,服薬中断リスクとして,患者自身の気質・生育にかかわる要因と環境的要因が考えられたため,この2要因に分けて分析した.

これらのインタビューから得られたデータは,質的研究の実績を有する研究者,保健師活動で結核の実務経験を有する研究者,地域で結核予防活動に携わっている研究者らから意見を得,妥当性の確保に努めた.

6. 倫理的配慮

本研究は,愛知県立大学研究倫理審査委員会の承認を得て実施した(28愛県大学情第6-10号,2016年5月25日).研究実施に際して,研究協力者には,本研究の目的,方法,依頼内容,研究協力への配慮,研究参加の任意性と撤回時の手続き,個人情報の保護管理,匿名による学術誌への公表等,これらについて文書及び口頭による説明をし,文書での同意を得て実施した.

III. 研究結果

1. 研究対象者の概要(表1

研究協力が得られた保健師は7名で,全員女性であった.保健師の経験平均年数は17.4年,結核担当平均年数は11.0年であった.フィリピン人結核患者の担当人数は,1人が2名,2人が3名,10人以上は2名で,5名の保健師が複数のフィリピン人結核患者の担当経験があった.その他の外国人結核患者の担当数は,4名がなし,中国が3名,ベトナムが1名であった.

表1  研究対象者の概要
人数 平均 標準偏差
性別 7
対象保健師の年代 20歳代 1
30歳代 2
40歳代 1
50歳代 3
保健師経験年数 1~5年 1 17.4 ±8.5
6~10年 1
11~20年 2
21年以上 3
結核業務の担当年数 1~5年 2 11 ±7.9
6~10年 2
11~20年 2
21年以上 1
フィリピン人患者担当経験数 1名 2
2名 3
10名以上 2
その他の外国出生患者担当経験数(複数回答) 中国 3
ベトナム 1
なし 4

2. 保健師が担当した患者の概況(表2

年代は10歳~40歳代まで各年代にわたっていた.在留年数は5年未満が2人,10~20年が4人,20年以上のものが1人であった.対象者は全員が女性で,疾患に関わる共通項目では,罹患部位が肺であること,過去に結核治療歴がないことであった.また7人中6人には合併症がなく,抗結核薬の副作用の出現もなかった.生活面に関しては,5人が不規則な生活リズムを送っており,アルコールの嗜好があった.職業については,7人中4人が夜間帯の接客業であった.担当した患者の来日目的は,7人中6人が就労を目的としており,残りの1名も家族の就労に同伴して来日していた.服薬支援者については,6人がいなかったと答えていた.担当した患者が服薬中断したと判断した主な理由について,保健師らに共通していたのは,結核に関する理解がないことであった.言語理解レベルに関しては,日常会話が困難だったのは2人,4人は日常会話レベル,1人は医療用語まで理解できる言語レベルであった.そして,これらの患者の地域DOTSにおいて医療通訳者を利用して言語支援をしたと答えた者は1人もいなかった.

表2  研究協力者が担当した患者の概況
年代 20代 40代 30代 40代 30代 10代 40代
性別
在留年数(年) 5年未満 5年未満 10~20年 20年以上 10~20年 10~20年 10~20年
職業 接客業 接客業 接客業 なし 会社員 小中学生 接客業
同居者 不明 あり あり あり あり あり あり
結核部位
過去の治療歴 なし なし なし なし なし なし なし
入院歴 なし あり なし あり なし なし なし
合併症 あり(肝障害) なし なし なし なし なし なし
抗結核薬の副作用 あり なし なし なし なし なし なし
有症状-受診までの期間 不明 2か月 不明 3か月 3か月 1か月 1週間
生活リズム 不規則 不規則 不規則 不規則 規則的 規則的 不規則
嗜好(アルコール・タバコ) あり あり あり あり なし なし あり
(再掲:アルコール) あり あり あり あり なし なし あり
(再掲:タバコ) なし あり あり なし なし なし あり
経済的問題 あり あり なし なし なし あり あり
来日目的 就労 就労 就労 就労 就労 家族の就労 就労
服薬支援者 なし あり なし なし なし なし なし
保健師が服薬中断と判断した主な理由※ 1, 2, 4 2, 4 2 2, 3, 4 1, 2, 3 1, 2, 3(保護者) 2, 4
言語理解レベル 会話困難 会話困難 会話可能 医療用語可能 会話可能 会話可能(保護者) 会話可能
医療通訳者の利用 なし なし なし なし なし なし なし

※1:仕事を休めない 2:結核に関する理解がない 3:通院アクセスが悪い 4:医療費がかかる

3. 服薬中断したフィリピン人結核患者の服薬中断リスク要因

保健師らが担当したフィリピン人結核患者の服薬中断リスク要因は,患者自身の気質・生育に関わる服薬中断リスク要因と,環境的服薬中断リスク要因の2要因に分類された.患者自身の気質・生育に関わる服薬中断リスク要因には2カテゴリー,4サブカテゴリーを抽出し,環境的服薬中断リスク要因では5カテゴリー,10サブカテゴリーを抽出した.以下,カテゴリーを【 】,サブカテゴリーを《 》,コードを[ ],対象者から語られた言葉あるいはその一部については「 」で示す.

患者自身の気質・生育にかかわる服薬中断リスク要因には,カテゴリーとして【日本人との国民性の違い】,【病気の受け止め方と受診習慣の違い】が含まれており,環境的服薬中断リスク要因には,カテゴリーとして【経済的困難から生じる不規則な生活】,【経済苦からくる通院への負担感】,【信頼できる服薬協力者・支援者がいない】,【言葉の壁による不十分な保健指導】,【出稼ぎ在留外国人に対する健康管理体制の不整備】が含まれていた.

1) 患者自身の気質・生育にかかわる服薬中断リスク要因(表3

この分類では,【日本人との国民性の違い】,【病気の受け止め方と受診習慣の違い】という2つのカテゴリーが含まれており,フィリピンで生まれ育った者の特性,つまり日本国民とは違うアイデンティティを持ち,日本文化とは異なる文化風習で生育した患者自身の気質的な側面が抽出された.国民性の違う患者の特性である部分を服薬中断リスク要因と捉えていた.

表3  服薬中断したフィリピン人結核患者の服薬中断リスク要因(1)
分類 カテゴリー サブカテゴリー コード
患者自身の気質・生育にかかわる服薬中断リスク要因 日本人との国民性の違い 親しみやすく自由で陽気な雰囲気の国民性であるが,日本人には患者の真意がつかみにくく,病気の理解状況が把握しにくい フィリピン人の国民性として楽観的で親しみやすい雰囲気があり,初対面では真意によらず相手に合わせた対応をする
家族に聞いても所在不明で,やっと連絡が取れても,‶元気だよ″と軽く返答する患者
初回面接で対応した印象とは一転し,症状が落ち着いた2か月め頃から受け入れが変化した
面接での対応は会話もスムーズである一方で,どこか本人の気持ちが的確につかみ切れていないという不安が残る
個人が不真面目ではなく,軽くうなずいているのはフィリピン人の特徴
約束ごとや時間を守ることなど,縛られるような行為は苦手 フィリピン人にとって約束は守れるとよいものであり,約束が守れないことや時間になっても来ないことは国民性の一つ
時間で区切られる生活には不慣れであり,時間を守り規則正しく生活することを嫌う
数週間程度の短期帰国が他の外国人に比べて多くみられ,服薬期間中でも急に帰国するため所在がわからなくなる
病気の受け止め方と受診習慣の違い 病気は根源から治すという認識ではなく,症状が消失することが病気の回復と考える 治療当初は治療方針に従っていたが,病状が改善するとともに長期間にわたり服薬することに納得できなくなった
症状があることが病気だと認識しており,症状もないのに治療延長の理由が理解できない
検査結果に所見があろうと症状消失は健康の回復を意味するものであり,もう治療薬は要らない
患者が治療に期待することは,症状発生の原因究明と根本治療ではなく,症状を消失させること
薬は生命危機を感じた時に飲むものであり,薬に期待するのはつらい症状を消失させること
体調不良になっても直ぐに医療機関受診する習慣はなく,病状が悪化してからしか受診しないため発見が遅れる 母国には日本のような医療保険制度はなく受診費用は高額で,日本のように日常的に受診することはない
医療機関受診は生命の危機を感じるほどの体調不良で受診することが多く,発見時には重症
薬は非常に高価で,体調が少し悪い程度では薬は服用せず,サプリメントや民間療法で対応する

(1) 【日本人との国民性の違い】

担当した保健師らは患者に対して,[フィリピン人の国民性として楽観的で親しみやすい雰囲気があり,初対面では真意によらず相手に合わせた対応をする]と捉えていた.その一方で,[初回面接で対応した印象とは一転し,症状が落ち着いた2か月め頃から受け入れが変化した],[面接での対応は会話もスムーズである一方で,どこか本人の気持ちが的確につかみ切れていないという不安が残る]と感じていた.保健師らは,《親しみやすく自由で陽気な雰囲気の国民性であるが,日本人には患者の真意がつかみにくく,病気の理解状況が把握しにくい》と捉えていた.

一方,時間で区切られる生活には不慣れという側面を持ち,「約束時間になっても来ない」,「予約した診察時間にも現れないことが何度もあった」と語っており,[フィリピン人にとって約束は守れるとよいものであり,約束が守れないことや時間になっても来ないことは国民性の一つ]であった.服薬期間中であっても急に帰国してしまうことは《約束ごとや時間を守ることなど,縛られるような行為は苦手》であるフィリピン人国民性の一つであると保健師らは捉えていた.

(2) 【病気の受け止め方と受診習慣の違い】

フィリピン人結核患者は,[検査結果に所見があろうと症状消失は健康の回復を意味するものであり,もう治療薬は要らない],[薬は生命危機を感じた時に飲むものであり,薬に期待するのはつらい症状を消失させること]と認識していた.また,[患者が治療に期待することは,症状発生の原因究明と根本治療ではなく,症状を消失させること]であり,患者は,《病気は根源から治すという認識ではなく,症状が消失することが病気の回復と考える》と,保健師らはフィリピン人との病気の受け止め方に違いがあると捉えていた.

また,フィリピン人は,[薬は非常に高価で,体調が少し悪い程度では薬は服用せず,サプリメントや民間療法で対応する]ことが一般的であり,[医療機関受診は生命の危機を感じるほどの体調不良で受診することが多く,発見時には重症]ということが起きていた.保健師らは,《体調不良になっても直ぐに医療機関受診する習慣はなく,病状が悪化してからしか受診しないため発見が遅れる》と捉えていた.

2) 環境的服薬中断リスク要因(表4

この分類では,フィリピン人結核患者が日本での暮らしを営みながら治療継続することが困難となった環境的側面に関するもので,日本人結核患者には当てはまらない,フィリピン人結核患者に特有の服薬中断リスク要因と捉えていた.

表4  服薬中断したフィリピン人結核患者の服薬中断リスク要因(2)
分類 カテゴリー サブカテゴリー コード
環境的服薬中断リスク要因 経済的困難から生じる不規則な生活 来日してからの生活は夜の接客業などに就くことが多く,不規則な生活になりやすい 夜の接客業が仕事で,日常生活では酒・たばこを呑み,食事の時間帯も一定しないため生活リズムは不規則な傾向
1日3食の摂食時間は不規則で欠食も多いため,服薬を忘れることもある
食事は菓子パンで済ませる,欠食をする等,栄養バランスがとれておらず回復が遅れる
日本での暮らしは経済的な余裕がなく,生活は不規則で健康のことよりもお金が必要 日本で得た収入は母国の家族に送金しており,自分の生活にも余裕がなく,より高収入に流れる
日本での生活の保障がなく,アルバイトを増やさないと生活ができない
住居は雑居ビルの一角で,生活保障がなく,日常の食事が確保できないこともある
自分の健康を考えるよりも,まずは生きていくためのお金が必要
病気で仕事ができないことは生計に直結し,受診にかかる費用は暮らしの負担になる
経済苦からくる通院への負担感 症状消失で通院負担感が増す 症状は消失しており,1時間以上もかかる病院まで交通費を支払ってまで通院治療する必要性を感じていない
通院アクセスの悪さは,時間と交通費用の負担を重くする 不安定な世帯収入の中で,遠方への通院には経済的な負担がある
病院までのアクセスが悪く交通費がかかるため,通院するには毎回知り合いを頼んで車で行く
信頼できる服薬協力者・支援者がいない 交流関係は狭い 日本国内での人間関係は狭く,普段の交流者は特定のフィリピン人の友人以外はほとんどいない
日本での交友関係は,日本人パートナーとその関係者しかいない
友人知人はほとんどおらず,家族しか患者の服薬をサポートしてくれる人がいなかった
信頼できる服薬協力者・支援者を見つけることは容易ではない 職場の同僚フィリピン人に服薬支援者を依頼したが,患者が退職した時点で交流はなくなっていた
フィリピン人と日本人の服薬支援者が必要だが狭い人間関係の中から見つからない
就労目的の来日で家族も仕事で留守なことが多く,家族に会うことさえ容易ではない
フィリピン人患者は家族内での生活リズムが異なり,家族の服薬協力は期待できない
言葉の壁による不十分な保健指導 母語ではない日本語での保健指導では,患者の理解を十分得ることは難しい 母語ではない言語で患者の保健指導をすることは難しく,どの程度理解されたのかの確認もできず不安が残る
日本語での日常会話ができても結核治療の内容理解は難しく,服薬予定期間まで完遂する必要があることに納得できない
医療通訳者雇用の予算不足により生じる不十分な保健指導 医療通訳者でなく患者家族による通訳では,医療用語の知識がなく患者に結核治療の必要性が十分伝わらない
行政として通訳配置の予算確保が十分でなく,通訳がいない時は患者と意思疎通が十分に図れない
面接の度に医療通訳者の同行がないため服薬指導が不十分となり,患者の服薬の必要性に対する意識が薄れてしまう
医療通訳者を利用できる予算は1人あたり初回1回のみであり,1度きりの面接で病気を理解してもらうことは難しい
出稼ぎ在留外国人に対する健康管理体制の不整備 在留期間の縛りにより結核治療が中断される 結核治療の開始によって不法滞在が発覚し強制送還されることを恐れ,積極的な受診を拒む
日本での在留期間が服薬中に切れてしまうことで,帰国後に治療中断してしまう可能性が高まる
雇用先では健康管理面の保障はされない 出稼ぎ労働者である患者の就労時間中の通院は,雇用先と契約打ち切りの可能性があり,失職を恐れて受診できない
外国人を雇用する事業主は,病気の発見で費用保証されない健診には非協力的な姿勢

(1) 【経済的困難から生じる不規則な生活】

保健師らはフィリピン人結核患者らに対して,[夜の接客業が仕事で,日常生活では酒・たばこを呑み,食事の時間帯も一定しないため生活リズムは不規則な傾向],[1日3食の摂食時間は不規則で欠食も多いため,服薬を忘れることもある]と考えており,《来日してからの生活は夜の接客業などに就くことが多く,不規則な生活になりやすい》と捉えていた.

また,保健師らはフィリピン人結核患者について,[日本で得た収入は母国の家族に送金しており,自分の生活にも余裕がなく,より高収入に流れる]と認識していた.生活保障がされず,経済的困難さから,[日本での生活の保障がなく,アルバイトを増やさないと生活ができない],[自分の健康を考えるよりも,まずは生きていくためのお金が必要]であると捉えていた.そのため,[病気で仕事ができないことは生計に直結し,受診にかかる費用は暮らしの負担になる]など,《日本での暮らしは経済的な余裕がなく,生活は不規則で健康のことよりもお金が必要》であると認識していた.保健師らはフィリピン人結核患者の【経済的困難から生じる不規則な生活】は大きな服薬中断要因であると捉えていた.

(2) 【経済苦からくる通院への負担感】

服薬することで自覚症状が消失し体調が安定してくると,[症状は消失しており,1時間以上もかかる病院まで交通費を支払ってまで通院治療する必要性を感じていない]と話すようになり,継続治療に対して《症状消失で通院負担感が増す》と保健師らは捉えていた.

また,[不安定な世帯収入の中で,遠方への通院には経済的な負担がある]ことは服薬継続が順調にいかない要因であると考えており,《通院アクセスの悪さは,時間と交通費用の負担を重くする》と受け止めていた.

(3) 【信頼できる服薬協力者・支援者がいない】

フィリピン人結核患者の日本国内での人間関係は,「患者は情報入手が困難な状況で暮らしている」と保健師は語っており,[日本国内での人間関係は狭く,普段の交流者は特定のフィリピン人の友人以外はほとんどいない]など,フィリピン人結核患者の《交流関係は狭い》と捉えていた.

また,[職場の同僚フィリピン人に服薬支援者を依頼したが,患者が退職した時点で交流はなくなっていた]ことや,患者家族については,「家族は生活することで精一杯.そのうちに服薬協力が得られなくなった」と保健師は語り,[就労目的の来日で家族も仕事で留守なことが多く,家族に会うことさえ容易ではない],[フィリピン人患者は家族内での生活リズムが異なり,家族の服薬協力は期待できない]と考えていた.保健師らは地域DOTSで《信頼できる服薬協力者・支援者を見つけることは容易ではない》と捉えていた.

(4) 【言葉の壁による不十分な保健指導】

保健師らは,[母語ではない言語で患者の保健指導をすることは難しく,どの程度理解されたのかの確認もできず不安が残る]と感じていた.加えて,[日本語での日常会話ができても結核治療の内容理解は難しく,服薬予定期間まで完遂する必要があることに納得できない]と,言葉の壁は双方の困難であり,《母語ではない日本語での保健指導では,患者の理解を十分得ることは難しい》と捉えていた.

また,医療通訳介入の必要性を感じながらも[行政として通訳配置の予算確保が十分でなく,通訳がいない時は患者と意思疎通が十分に図れない]状況が起きており,[医療通訳者でなく患者家族による通訳では,医療用語の知識がなく患者に結核治療の必要性が十分伝わらない]と感じていた.《医療通訳者雇用の予算不足により生じる不十分な保健指導》が起因する服薬中断要因であった.

(5) 【出稼ぎ在留外国人に対する健康管理体制の不整備】

在留外国人には滞在許可が必要となるが,許可が得られないまま滞在する外国人の中には,[結核治療の開始によって不法滞在が発覚し強制送還されることを恐れ,積極的な受診を拒む]者や服薬期間中に在留期間が切れ,帰国後に治療中断してしまう者など,《在留期間の縛りにより結核治療が中断される》と捉えていた.

また,[出稼ぎ労働者である患者の就労時間中の通院は,雇用先と契約打ち切りの可能性があり,失職を恐れて受診できない]ことや,[外国人を雇用する事業主は,病気の発見で費用保証されない健診には非協力的な姿勢]であることから,《雇用先では健康管理面の保障はされない》と捉えていた.このような状況下に置かれているのは先進諸外国の労働者ではなく,フィリピンを含む開発途上国から来日している人々であった.

IV. 考察

1. 服薬中断するフィリピン人結核患者の特徴

1) 日本人との国民性の違い

保健師らは服薬中断した患者が陽気で親しみやすい雰囲気であったと語った.それは個人の特性という範疇ではなく,フィリピン人独特の明るく親しみやすい雰囲気であったと考える.これはフィリピン文化に関連していると思われ,宮脇(2006)は,「社会関係全体は,基本的に衝突を避け,《パキキサマ(pakikisama,付き合い)》を促進する親和的な特徴を持つとされる」と説いている.また,大野ら(2009, p. 62)は,植民地支配への抵抗を続けてきたフィリピンの歴史的な背景がこのような価値観を生んだと述べている.つまり,独特の陽気で親しみやすい印象は,円滑な人間関係を重んじる社会の中で生まれてきたフィリピン人の国民性であると思われる.

一方,それは相手への配慮を重視することで,断るべき時でも断れないことを意味する.西村(2009)は,フィリピン人の特徴として,日本人以上にはっきりノーが言えない傾向が強く,乗り気でなくてもその場で断るということはめったにないと述べている.保健師らの感じた独特な陽気さに対する違和感は,患者の病気に対する理解度が把握できなかったという保健指導の不消化感が残ったものであったが,それは理解できていなくても自分のために保健指導をしてくれている人への配慮をするべきであるというフィリピン人結核患者の国民性であったと思われる.

もう1点,保健師らが日本人の国民性とは異なる印象を受けていたのが,時間や約束ごとなど自分を縛るようなことが苦手という点である.地域DOTSの包括的支援においては,医療機関との連携(日本結核病学会,2013)を推奨し,患者の受診に同行することもある.しかし受診先外来での待ち合わせに来ないということが時折起きていた.これはフィリピンタイムと呼ばれ,フィリピン独特の時間感覚で,公私問わず待ち合わせ時間に遅れることは日常的なことで,時間に正確で厳しい日本人には受け入れにくい風習であると思われる.しかし,時間を細かく区切って暮らす日本人の生活とは異なる南国の大らかさを象徴する特長であるとも言える.西村(2009)は,「日本人と比べて意識している時間のスパンが短く,“いま・ここ”を優先させる傾向がある」と述べており,状況が変われば対応も変わるという柔軟さのある国民性であるとも言える.しかし服薬継続に関しては几帳面さが必要とされ,保健師らはその特長が服薬忘れにつながっていることを懸念していたものと思われる.この2点に関しては,日本人とフィリピン人との気質の違いが如実に表れている服薬中断要因であると思われる.

2) 病気の受け止め方と受診習慣の違い

日本は国民皆保険制度により健康保険証1枚で医療費負担の軽減が受けられるが,フィリピンにはこのような制度がない.貧困率が高く,所得格差の大きいフィリピンでは,すぐに医療機関受診するようなことはない(青木,2008井出,2017,p. 67).先ずは休養を取り,サプリメントや民間療法で対処するのが一般的である(森ら,2016).西村(2009)によると,フィリピン国内での医療機関受診や薬品は非常に高価であるため,日本の医療保険制度に対しても理解し難く,診療を拒む傾向があると述べている.フィリピン人結核患者の医療機関受診への抵抗感は来日後でも容易に消失することはなく,病状の軽快が健康回復であると認識していると思われる.結核治療においても同様,病状が軽快すれば服薬中断してしまう可能性は高い.このような母国の慣習は患者の受療行動に影響するものであると思われ,特徴的な服薬中断要因の一つであると考える.

3) 言葉の壁による不十分な保健指導

保健指導での最も大きな阻害要因が,言葉の理解ができず意思の疎通が図れないことである.多くのフィリピン人は就労目的で来日する.知人や親類の伝手で来日し,本人に日本語力がなくても困らないことが多い.DOTSの保健指導においても,患者に身近で日常会話程度の通訳が可能な人に同席してもらい,保健指導を行っている場合も多い.しかし,日常会話が可能なレベルの通訳は正確性に欠け,誤った内容を伝えている可能性も否定できない.カレイラ松崎ら(2012)によると,たとえ日常会話に問題がないレベルであっても医療現場での言葉は適切に解釈されておらず医療通訳の必要性を説いており,濱井ら(2017)は,医療現場において医療通訳者として訓練を受けていない通訳者による通訳は医療事故を招く恐れがあると述べている.DOTSの保健指導においては,正しい医療知識が患者に伝わらず,服薬中断リスクを高めてしまうことが懸念される.日本語での日常会話が不十分な患者には日本語による保健指導は不可能だと判断できるが,日常会話が可能なレベルであると保健指導内容が理解されたと受け取ってしまう傾向がある.しかし,たとえ日常会話が可能な患者であっても医療用語の理解や病気の知識に関する理解がされていない可能性は高い.このように,患者との意思疎通が図れないことは,結核に関する知識や治療について十分に理解されないことを意味し,服薬中断する可能性は高い.フィリピン人結核患者に限らず日本語を母語としない患者にとって,服薬中断をする非常に大きな要因であると考える.

4) 在留外国人であること

母語が違うというだけでなく,外国人であるということでリスクは生じる.外国人は,在留するためのビザを必要とする.就労ビザは,通常3年間の発行であり,その後いったん帰国し6か月は来日できない.フィリピンは,世界的に高い教育水準と高学歴社会でありながら,ごく一部の高度な専門職を持つ人を除き,厳しい雇用条件や劣悪な就労環境を承知で単身,海外就労している.それは,国内は高い失業率で自分に見合った仕事に就けないため,海外で外貨を稼ぎ家族に送金するためである(青木,2008大野ら,2009,p. 277;井出,2017,p. 34).そのような環境下であるにもかかわらず,結核を発症し入院することになれば,即,収入は断たれる.長期間の入院であれば,雇用先から解雇される恐れもある.たとえ通院治療であっても定期的受診により仕事に支障を来たすことは避けられない.平野(1998)は,フィリピン人結核患者の結核治療に関して,受診で仕事が滞るために雇用先から解雇されてしまうことを恐れ,自分の健康よりも仕事を優先してしまうこともあると述べている.これらの状況は,就労目的で在留するフィリピン人結核患者にとって暮らしに直結する不利益な条件であり,患者にとってやむなく服薬中断せざるを得ない環境的服薬中断リスク要因の一つであると思われる.

2. 研究の新たな知見と限界

本研究では,服薬中断したフィリピン人結核患者のDOTS担当経験のある保健師7名から患者の服薬中断リスク要因の抽出を行った.これまでに日本人を対象とした服薬中断リスクの先行研究はあったが,外国出生結核患者を対象とした研究は行われておらず,本研究では在留外国出生結核患者の中で最も数の多いフィリピン人に焦点を当てた.本研究結果から,フィリピン人結核患者が服薬中断しないためには,言葉による意思疎通を十分に図ることの他,フィリピン文化や国民性の違いを理解し,それを考慮した対応をとることが必要である.そして,出稼ぎ在留外国人に対する健康管理体制の不十分さによる受療のしづらさを考慮し,受療環境を整えていく体制づくりが必要である.

一方,日本人と異なるフィリピン人特有のリスク要因が明らかになったが,言語の壁や出稼ぎ在留外国人であることによって就労先から健康面の保障がされないこと等は,フィリピン以外の国で生まれた出稼ぎ目的の外国出生患者にも該当すると思われる.このことは,出稼ぎ在留外国人結核患者の服薬支援における新たな知見である.

しかし,対象保健師は7名でA圏域に限定されていたことから,担当された対象患者にも偏りの可能性はある.今後これを基に更なる検証を重ね,実用可能なフィリピン人結核患者用リスクアセスメント票の開発が課題である.

謝辞

本研究にご協力いただきました保健師の皆さま,研究協力者の調整にご尽力いただきました結核統括部署の皆さまに深く感謝申し上げます.

本研究は2017年度愛知県立大学大学院看護学研究科に提出した博士論文の一部に加筆修正したもので,本研究の一部を2018年International Collaboration for Community Health Nursing Researchにおいて発表した.

尚,本研究は,平成28年度岐阜聖徳学園大学看護学部研究助成金,平成29年~31年文部科学研究費補助金基金助成金(基盤研究(C)課題番号17K12601)を受けて行った成果の一部である.

本研究に開示すべきCOI状態はない.

文献
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