抄録
苗床でタバコにストレプトマイシンを散布して,その苗の生育および畑に移植してからの初期の生育におよぼす影響を検討した。苗床のタバコ苗に200mcg/mlのストレプトマイシン硫酸塩の水溶液を7日間隔で1~4回散布して,その後の生育状態を葉数,最大葉の長さおよび幅,全植物体の生体重および乾燥重によつて測定した。ストレプトマイシンを散布したタバコは,無処理区のものよりも生育がすぐれていた。苗床で125または250mcg/mlのストレプトマイシン水溶液を2回散布したタバコ苗を畑に移植したとき,畑における初期生育に良好な結果を示した。なおストレプトマイシン散布によつてタバコの発蕾を早めることも認められた。