抄録
稲熱病菌を被検菌とした抗黴性抗生物質の定量法について検討したところ次の結果を得た。1) 稲熱病菌(農技研P. 2)を検定菌とした時の検定培地としてはyeast-starch培地がよい。2) Blasticidinは培地並びに試料のpHともに5.0に於いて最犬の抗菌力を示し,また阻止円の大きさは培地中の被検菌の胞子濃度により著しく左右される。最適胞子濃度は17~34×104spores/mlである。3) Blasticidinは濃度0.2~2.0mcg/mlの間で標準直線法によるカップ検定が可能である。4) Antimycin Aは濃度0.05~5.0mcg/mlの範囲で,またBlastmycinは0.05~0.5mcg/mlの濃度範囲で標準直線に基いた濾紙円板法による微量定量が可能である。