日本植物病理学会報
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カラスムギかさ枯病
田部井 英夫
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1964 年 29 巻 1 号 p. 20-24

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抄録
1952年に岡山県下でカラスムギに細菌寄生による新病害が発生した。この病害は普通葉に1∼2cm大の黄色楕円形病斑を形成するが, 病勢が進行すると中心部は褐色となり, 周囲に明瞭な黄色 halo を形成する。この病徴から本病をカラスムギかさ枯病とよぶことにした。葉の病斑から分離した病原細菌について細菌学的性質を検査した結果, 本菌はわが国では未確認であつた Pseudomonas coronafaciens (Elliot) Stevens であることを明らかにした。本細菌は噴霧接種ではカラスムギにのみ病原性を示すが, 傷痍接種ではカラスムギの他にオオムギ, ビールムギ, ハダカムギ, ライムギ, コムギ, イネ, オカボ, キビ, チモシーグラス, オーチャードグラス, ブロームグラス, イタリアンライグラス, プレリーグラス, スズメノテッポウ, ヒエガエリ, カズノコグサ, カモジグサ, イヌムギ, スズメノカタビラおよびトマトなどに病原性を有することがわかつた。
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