日本植物病理学会報
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Helminthosporium sativumによる毒素の生産とコムギ苗に対するその作用
A.M. DASD.N. SRIVASTAVA
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1969 年 35 巻 4 号 p. 275-281

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抄録
コムギ苗の裾枯をおこすHelminthosporium sativumは,ブドウ糖加用コムギ根抽出液培地中でかなり高濃度の毒性物質を生産した。培地にブドウ糖を加用しなかった場合,本病菌の生育は見られない。窒素源として硝酸塩またはアスパラギンを含む合成培地では,サイアミンまたはビオチンの添加・無添加に関係なく毒性物質を生産しなかった。培養〓液のもつ毒性物質の耐熱性は,〓液のpHによって異なり,中性でもっとも安定であり,アルカリ性よりも酸性でより不安定である。コムギの根の先端組織は,培養〓液の10倍希釈液に浸漬することによって死滅した。
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