1985 年 51 巻 3 号 p. 272-276
メロン萎凋株から分離したMonosporascus cannonballus 2菌株を用いて,メロンに対する病原性を検討したところ,接種から発病まで約50日(授粉から30日)を要し,発病株の根から本菌が再分離された。なお幼苗期には再分離はされるものの,発病は観察されなかった。萎凋したメロン根は水浸状に褐変し,細根は消失して根量も少なくなり,特有の小黒点(子のう殻)を生じ,メロン生産地で見られる萎凋症と同様の症状を示した。本菌のメロンに対する病原性が明らかになったので,本病をメロン黒点根腐病と呼ぶことにしたい。