抄録
供試したフジこぶ病菌16菌株は分子量約34∼120Mdalのプラスミドをそれぞれ1∼3個有しており,それらの菌株はプラスミドパターンから6群に分けることができた。また,全供試菌株が持っている110Mdalプラスミドと菌株のこぶ形成能との関係を調べた。その結果,長期保存中にこぶ形成能を完全に失った菌株も同プラスミドを保持しており,こぶ形成能との明らかな関連性は認められなかった。この110Mdalプラスミドの機能を調べる目的でM8505株からアクリジンオレンジ処理(150μg/ml)による除去を試みた。その結果,231コロニー中,2コロニーからは完全に脱落し,他の2コロニーのプラスミドからは一部が欠失していた。これら4菌株と親株の細菌学的諸性質34項目について比較検討したが差は認められず,その機能については不明である。