日本植物病理学会報
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タバコ培養細胞との共存培養によるPseudomonas syringae pv. atropurpureaのpCOR1プラスミドの高頻度離脱
沼田 司佐藤 守酒井 富久美
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1987 年 53 巻 4 号 p. 554-556

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抄録
P. syringae pv. atropurpurea NIAES 1309株をタバコ培養細胞と共存培養させると条件によって本菌のコロナチン産生支配プラスミドpCOR1が高頻度に除去された。その離脱率はタバコ細胞の生育日数に影響され17日間培養のタバコ細胞との共存培養で3%, 40日間培養細胞で7∼35%, 60日間培養細胞で4∼12%の率でpCOR1の離脱が起こった。一方2日間培養細胞(プロトプラスト)との共存培養,あるいは培地のみでは全く起こらなかった。これらの結果より,本菌のプラスミドの離脱は分裂増殖したタバコ細胞から産生される何らかの物質により誘導されるものと推察した。
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