1991 年 57 巻 1 号 p. 45-48
MYMV感染葉から分離したウイルスに特異的な2本鎖DNAを用いて,全長のDNA 1とDNA 2をクローニングした。クローンDNAの緑豆植物への感染性は,クローンDNAからべクターDNAを除去した後,DNA 1とDNA 2を混合して接種した場合にのみみられた。このような感染性のあるMYMVクローンDNAをタバコ植物体とタバコプロトプラストに接種したところ,タバコ植物体には感染性はみられなかったが,タバコプロトプラストではDNA1とDNA2を混合して接種した場合とDNA 1を単独接種した場合にのみウイルスDNAを検出することができた。以上の結果から,MYMV DNA 1は複製に係わる機能を有し,非宿主植物の単細胞でも複製できることを示している。