1991 年 57 巻 1 号 p. 65-69
萎縮を伴う黄色条斑症状を示したラッキョウから2種のひも状ウイルスが分離され,それらは宿主反応,免疫電顕法,二重拡散法,ELISA法によりニンニク潜在ウイルス(GLV)とネギ萎縮ウイルス(OYDV)と同定された。これらをラッキョウに汁液接種すると,GLVのみでは潜在感染であったが,OYDVの感染が加わると明瞭な黄色条斑症状が再現された。GLVとOYDVによる本病の病名として「ラッキョウ黄色条斑病」を提案したい。また,ラッキョウについてDIBA法によるOYDVの圃場診断の有効性が示された。