1991 年 57 巻 2 号 p. 225-231
アズキおよびダイズから分離されたPhialophora gregata 13菌株を用いて,アズキ,ダイズ,リョクトウインゲンおよびササゲに対する病原性を浸根接種法ならび土壌接種法により調べた。その結果,アズキ分離菌株はアズキおよびリョクトウに病原性を示したのに対し,ダイズ分離菌株はダイズおよびリョクトウに病原性を示した。以上,両菌のアズキ,ダイズに対する病原性の相違に基づき,両菌が遺伝的に分化しているとするこれまでの報告を考え合わせて,アズキ落葉病菌に対してはP. gregata f. sp. adzukicola,ダイズ落葉病菌に対してはP. gregata f. sp. sojaeなる分化型を提案する。