日本植物病理学会報
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ドット・ブロット・ハイブリダイゼーション法によるリンゴクロロティックリーフスポットウイルスの検出
菅野 善明吉川 信幸高橋 壮
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1991 年 57 巻 2 号 p. 278-282

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抄録
リンゴクロロティックリーフスポットウイルス(ACLSV)-RNAに対する相補的DNAを32Pで標識し,これをプローブとしてドット・ブロット・ハイブリダイゼーション法によるACLSVの検出を行った。本法の検出限界は,精製ウイルスを用いた場合に8ng/スポット,ウイルス-RNAでは5.12pg/スポットであった。健全および感染Chenopodium quinoa葉から調製した核酸を試料とした場合,健全試料にはまったく反応は認められず,感染葉から特異的にACLSVを検出することができた。感染リンゴ樹からの本法によるACLSVの検出を試みたところ,5月に採集した葉および花弁からウイルスを特異的に検出できたが,5月採集の樹皮および8月,11月に採集した各種試料からの検出は困難であった。
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