日本植物病理学会報
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Exobasidium屬菌の侵害を蒙れる山茶花肥大葉の病態組織に就きて
赤井 重恭
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1939 年 9 巻 2 号 p. 61-68_1

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抄録

Exobasidium Camelliae SHIRAI var. gracilis SHIRAIに基因せらるる山茶花の〓瘤に於ては細胞は肥大著しく,壓力に直角の方向に伸長し,其の配列變化は膨壓變形と認むる事を得。細胞の肥大と共に増生も亦甚しく,各組織は著しく其の層數を増加す。子實層は最初菌絲塊として下面表皮下2-7層の深所に生ず。擔子梗は夫等の菌絲塊より生じ,夫より上層の細胞は1枚の薄膜として離脱落下し,子實層を露出す。菌絲は極めて纖細にして,吸胞は認め難し。肥大葉の葉脈は細かく分岐し,其の末端のあるものは葉の裏面なる子實層に至るものにして,夫等は多く竝生の構造を有し,寄生菌への榮養補給機構と見るを得可し。

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