性格心理学研究
Online ISSN : 2432-695X
Print ISSN : 1345-3629
高校生における自己愛傾向と友人関係のあり方との関連
小塩 真司
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キーワード: 自己愛, 青年期, 友人関係
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1999 年 8 巻 1 号 p. 1-11

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抄録
本研究の目的は青年の自己愛傾向と友人関係のあり方との関連を検討することであった.全調査対象は399名の高校1年生男子であった.自己愛人格目録短縮版(NPI-S),友人への要求尺度,友人獲得尺度が318名に対して,NPI-S,友人獲得尺度,クラスメイトによる友人関係のあり方の評定が81名に対して実施された.結果より,以下の3点が明らかにされた.(1)自己愛傾向は,友人に対して今以上に自分を理解・信頼してほしい,自分にかかわりをもってほしいと望むことに関係している.(2)自己愛傾向は,高校入学以降,親しい友人や所属する集団の獲得に成功し,仲間集団に上手くとけ込んでいると自己認知することに関係している.(3)自己愛傾向の高い者は低い者よりも,好かれており,友人も多そうだと,クラスメイトに認知されている.
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© 1999 日本パーソナリティ心理学会
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