心身医学
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健常成人男性におけるNK細胞活性と心理・行動特性, ストレス対処行動, 慢性疲労の関係について
増田 彰則野添 新一成尾 鉄朗添島 裕嗣長井 信篤古賀 靖之田中 弘允
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1995 年 35 巻 5 号 p. 383-390

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抄録
健常成人男性のNK細胞活性を測定して高値群, 中間群, 低値群に分け, その3群について心理・行動特性, ライフイベントストレス, 仕事状況, 疲労度とウイルス抗体価を調べ, 比較検討した。低値群は, 消極的で内向的な心理・行動特性をもち, 多くのライフイベントストレスを抱え, 生きがいが少なかった。多忙で, 仕事のことがいつも気になる割合が高かった。また, 疲労感が強く, 精神的, 身体的疲労度も高かった。一方, 高値群は秘極的, 外向的で神経質性が低く, タイプA行動様式をとる割合が高かった。長時間労働にもかかわらず, 責任が重いと思っている割合は少なく, 職場での人間関係上のストレスを感じている者も少なかった。また仕事に満足している割合も高かった。疲労については, 高値群は精神的, 身体的疲労度は中間群と比べ変わらなかったが, 疲労感は強かった。3群間でウイルス抗体価に有意な違いはなかった。これらより, 健常成人男性のNK細胞活性は, 心理・行動特性やストレス対処行動, 生きがい, 慢性疲労と関連性があることが示唆された。
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© 1995 一般社団法人 日本心身医学会
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