心身医学
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ICD-10とDSM-IVにおける身体表現性障害と心身症の概念(第37回日本心身医学会総会)
中根 允文
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1996 年 37 巻 1 号 p. 21-27

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抄録

身体表現性障害および心身症の概念の変遷について、現時点で最もポピュラーな国際疾病分類システムであるICD-10とDSM-IVをもとに、両システムにおける関連領域の異同性などとともに紹介した。両者の開発当初の目的が異なっていたことから、双方が一体化を企図しても完全に一致するには、さらに長期間を必要とするようにうかがえた。また、これまでに得られた関連領域疾患の国際的な頻度を示した。国内からのデータとして、WHO共同研究における同疾患群の頻度、および内科医と精神科医における関連領域の概念の違いも紹介し、今後合同して解消に努めるべきことの必要性を訴えた。

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© 1996 一般社団法人 日本心身医学会
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