心身医学
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絶食療法の治療効果に影響する心身医学的要因
川原 健資山本 晴義江花 昭一津久井 要秋庭 篤代境 洋二郎吉内 一浩
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2000 年 40 巻 3 号 p. 237-246

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抄録

絶食療法(FT)の治療効果に影響する要因を多角的に検討した.対象は, FT完遂群40例と, 中途脱落群7例, 方法は患者背景, 身体・心理学的因子を治療前後, および両群で比較検討した.その結果, FT完遂群においてはFT後, 治療効果にかかわらず感情状態の病的な偏りが是正されることが明らかとなった.また, FTの効果が高かった群の方が, 有意にFT前のBMI, 抑うつ感, 疲労感が低く, 逆に治療者の効果予想が高かった.一方, 多変量解析では, FT前の治療者の効果予想が高く, BMIが低く, FT実施時の年齢が高いという特徴をもつケースにFTの効果が期待できるという結果となった.最後に, FT完遂群と中途脱落群の比較から, 両群間に有意差のある尺度は認められず, FT前にFTからの脱落を予測することは難しいことがわかった.

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© 2000 一般社団法人 日本心身医学会
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