心身医学
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心療内科入院治療を施行した不登校症例の病態特徴について : DSM(III-R&IV)多軸評定に準じた形式での評定結果より
古口 高志山内 祐一熊野 宏昭
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キーワード: 不登校, 多軸診断, 病態特徴
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2002 年 42 巻 7 号 p. 467-474

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抄録
心療内科不登校入院治療例67例をDSM-III-R,IVに準じた形式で多軸評定した.各軸ごとに診断名を1〜8カテゴリーに分類した後,結果を集計,さらにその結果を基に性差と年齢差を検討した.この結果,1軸は摂食障害,不安障害,気分障害,2軸は未熟性,4軸は家庭内問題ストレス,いじめストレスがそれぞれ多症例に確認された.また,3軸になんらかの診断がなされた者は26例(39%)であった.年齢差,性差については, 1 軸診断数(カテゴリー該当数) : 中学生・高校生<大学生, 2 軸になんらかの診断を有する率 : 男<女であった.以上,不登校症例の病態特徴は多様であり,多側面からのアセスメントと対応が必要であると考えられた.
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© 2002 一般社団法人 日本心身医学会
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