心身医学
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触れがたい事柄を言葉にする役割 : 行き詰まった医療チームの機能回復のために(パネルディスカッション : 語ることと聴くこと〜精神療法的対話の妙味,2006年,第47回日本心身医学総会(東京))
白波瀬 丈一郎
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2007 年 47 巻 7 号 p. 627-634

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抄録
他科医療チームを対象としたコンサルテーション事例を提示して,医療チームが脅威に曝されると,不安に支配されて,そのチームが本来備えている治療機能を発揮できなくなることを示した.次に,このテームが再び治療機能を回復するには,チームのメンバーが,自分たちが支配されている不安を言葉にしてメンバー同士で話し合うことが有効であることを示した.その際,コンサルタントである精神科医が果たす役割は,医療チームが触れがたいがゆえに意識できずにいる事柄を言葉にすることである.
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© 2007 一般社団法人 日本心身医学会
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