心身医学
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歯科治療恐怖に対する認知行動療法の有効性 : メタ分析による検討
古川 洋和松岡 紘史樋町 美華小林 志保庄木 晴美本谷 亮齊藤 正人安彦 善裕坂野 雄二
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2009 年 49 巻 5 号 p. 363-372

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抄録

本研究の目的は,歯科治療恐怖に対する認知行動療法(CBT)の有効性をメタ分析によって検討することであった.(1)研究デザインとして無作為化比較試験(RCT)が用いられている,(2)CBTによる介入が行われている,(3)プラセボ群,あるいは未治療統制群との治療効果の比較検討が行われている,(4)不安・恐怖に関する評価項目の平均値と標準偏差が記載されている,(5)英語で書かれている,という5つの選定基準を満たす論文を対象にメタ分析を行った結果,CBTが実施された群の治療効果は有意に大きかった(d=2.18).したがって,CBTは歯科治療恐怖の改善に有効であることが示された.本研究の結果は,歯科治療恐怖の治療において質の高いエビデンスを示すことができた点で有益である.今後は,わが国においても歯科治療恐怖に対するCBTの効果を検討する必要性が示唆された.

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© 2009 一般社団法人 日本心身医学会
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