2010 年 50 巻 4 号 p. 321-326
高校生894名を対象に,摂食障害症状評価尺度スクリーニング版Symptom Rating Scale for Eating Disorders Screening test(SRSEDS)を用いて,摂食障害傾向についての調査を実施した.その結果,男女で差があることがわかり,「過食経験」,「食べることの心理的負担」は女子が高く,「やせていることへの周囲からの圧力」は男子のほうが高かった.従来,摂食障害は女性特有の疾病と考えられてきたが,摂食行動やボディイメージなどについて,男子は女子とは違った圧迫やストレスを感じていることが調査からわかり,今後,男女で異なった予防教育や治療が必要になってくると思われた.