心身医学
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特別企画 心身医学を専門とする医師に知ってもらいたいこと 精神医学から
心療内科と精神科
―立ち位置の明確化と連携のお願い―
井上 幸紀山内 常生
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キーワード: 連携, 精神科, 心療内科
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2020 年 60 巻 8 号 p. 713-718

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抄録

うつ病は本来精神疾患ではあるが, 心療内科医が対応することも多い. うつ病の1割程度はのちに双極性障害と診断が変わることもあり, 心療内科医は精神科医と連携して治療対応することが望まれる. 摂食障害は心身症に含まれ身体管理は心療内科医が得意とするところかもしれないが, 精神的な対応を併せて行う必要から精神科医が対応することも多い. 心療内科医と精神科医が対応する疾患には一部重複がみられるものの, おのおのが受けてきた教育や専門性に違いがある. うつ病と摂食障害を例に挙げたが, 疾患の個別病態によりどちらの診療科の要素が強いのかは異なり, 病態によってはお互いの立ち位置を理解したうえで緊密に連携していくことが求められる.

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© 2020 一般社団法人 日本心身医学会
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