日本小児腎臓病学会雑誌
Online ISSN : 1881-3933
Print ISSN : 0915-2245
ISSN-L : 0915-2245
原著
多嚢胞性異形成腎 (Multicystic dysplastic kidney: MCDK) の臨床的解析
米田 香織古瀬 昭夫瀬口 聖史駒木 智河野 智康仲里 仁史辛嶋 眞如服部 新三郎
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 20 巻 1 号 p. 15-19

詳細
抄録
 多嚢胞性異形成腎 (Multicystic dysplastic kidney: MCDK) と早期に診断した9症例の臨床的解析を行った。診断時からの平均観察期間は40ヵ月 (3∼115ヵ月) だった。発見契機は,胎児エコー5例,新生児期腎エコー1例,3ヵ月検診時腎エコー3例であった。MCDK腎の完全退縮を2例に認め,1例は胎内退縮例と考えた。合併奇形としては腎盂尿管移行部狭窄を2例に認めた。合併奇形のない7例とPUJの合併を認める1例はいずれも対側腎の代償性肥大を呈しており,腎機能は良好だった。PUJを合併し尿路感染症を繰り返した1例は腎機能低下を呈した。MCDK腎が完全に退縮した症例は,発見の時期によってはsolitary kidneyとして取り扱われてきた可能性がある。今後,胎児エコーによる早期かつ正確な診断とその長期予後の検討が必要である。
著者関連情報
© 2007 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top