【目的】定年延長制度導入に向けた消防職員の健康・業務不安の実態を年代別・職務別に把握した.
【方法】関東A消防組合で横断調査とした.有効回答は138名(本部30名,現場108名)であった.既往歴・現病歴・投薬の有無,身体負担の有無と部位,業務不安の有無とNRS(Numeric Rating Scale),不安内容を収集し記述した.
【結果】全体の既往歴ありは33.3%,現病歴ありは19.6%,投薬ありは15.2%であった.身体負担は52.2%(腰部34.8%,肩甲帯13.8%,頸部13.0%)であった.不安は36.2%あり,NRS 0[0–3]であった.30歳代は外傷歴,40–50歳代は高血圧・脂質異常,60歳代に糖尿病が多く,40歳代以降で肩甲帯・臀部の負担が多かった.職務別では本部職員で既往歴・現病歴・投薬ありと頸部負担・不安が高く,現場では腰部・大腿部が多かった.
【結論】年代および職務でプロファイルが異なる.定年延長に向け,本部職員の座位行動・頸部対策と現場職員の腰部中心の予防を核に,理学療法士参画の層別化・統合的健康管理が有用であると考える.