生理心理学と精神生理学
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原著
事象関連電位からみた非音楽家の調性感
佐藤 大介, 田原 敬 , 勝二 博亮
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2022 年 40 巻 3 号 p. 209-217

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抄録

右前部初期陰性電位(early right anterior negativity: ERAN)は,調性的文脈から逸脱した和音が呈示された際に生じる事象関連電位であり,音楽の統語処理や調性感を反映すると考えられる。近年の研究では,音楽訓練を積むことでERANが増大することが報告されているが,非音楽家のERANが確認されるかは一貫していない。また,ERAN振幅がどのような音楽的能力と関係があるのか明らかになっていない。本研究では,ナポリの6度を含む和音を刺激として用いて,非音楽家を対象に,ERANと実験対象者の相対音感能力との関係を確かめた。その結果,非音楽家においてもERANは確認され,調性逸脱の識別が困難な条件において,ERAN振幅は実験対象者の相対音感能力が高いほど増大することが明らかとなった。すなわち,非音楽家において個々が有する音楽的能力が異なり,その違いが非音楽家におけるERANの振幅に影響を及ぼすと考えられた。

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© 2022 日本生理心理学会
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