小児理学療法学
Online ISSN : 2758-6456
症例報告
ジュベール症候群関連疾患を有し精神運動発達遅滞を呈した1歳児においてホームエクササイズが発達を促進する一助となった1症例
山本 晨平吉田 泰子押川 達郎小川 厚井上 貴仁塩手 仁也藤井 裕子伊﨑 輝昌
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2024 年 2 巻 1 号 p. 16-23

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抄録

背景:現在,ジュベール症候群関連疾患(Joubert Syndrome and related disorders,以下;JSRD)のリハビリテーションに関するエビデンスは不足しており,特に乳幼児期においてリハビリテーションの介入効果が検討された報告は少ない。

症例紹介:本症例はJSRDに伴う小脳虫部欠損,精神運動発達遅滞を呈した1歳2か月の女児である。本症例のリハビリテーション介入では,小脳性運動失調と乳幼児期の運動発達学的特性を考慮し,母親による約1か月間のホームエクササイズが実践された。その結果,ホームエクササイズを通して座位の安定化と全般的な発達が促進された。

結論:本報告は早期小児リハビリテーションにおける家族参加の重要性を支持しており,特にJSRDにおける継続的なホームエクササイズの有効性を示唆している。

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© 2024 一般社団法人日本小児理学療法学会
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