2024 年 2 巻 1 号 p. 16-23
背景:現在,ジュベール症候群関連疾患(Joubert Syndrome and related disorders,以下;JSRD)のリハビリテーションに関するエビデンスは不足しており,特に乳幼児期においてリハビリテーションの介入効果が検討された報告は少ない。
症例紹介:本症例はJSRDに伴う小脳虫部欠損,精神運動発達遅滞を呈した1歳2か月の女児である。本症例のリハビリテーション介入では,小脳性運動失調と乳幼児期の運動発達学的特性を考慮し,母親による約1か月間のホームエクササイズが実践された。その結果,ホームエクササイズを通して座位の安定化と全般的な発達が促進された。
結論:本報告は早期小児リハビリテーションにおける家族参加の重要性を支持しており,特にJSRDにおける継続的なホームエクササイズの有効性を示唆している。