抄録
症例の概要 : 専門機関にて睡眠時無呼吸症 (OSAS) と診断, 歯科的治療を希望し紹介により来院した61歳, 女性. 下顎前方誘導型の上顎型の口腔内装置 (OA) を用いて症状の改善を図った. OAには閉口時に下顎が適切な前方位に誘導されるガイド面を付与. OA装着下の終夜睡眠ポリグラフ検査にてOSAS症状の改善が認められた.
考察 : OA使用に伴う副作用に関する報告は多いが, 本症例では装着後約3年半, 顎口腔系の異常は認められず, このことはOAに付与した咬合位や咬合の付与方法, 適合状態が適切であったためと思われる.
結論 : 本症例に適応したOAは顎口腔機能を考慮したOSASに対する治療法として有用であると考えられた.