抄録
症例の概要 : 患者は統合失調症の既往歴のある50歳の男性. 重度歯周疾患に罹患し, 頬側傾斜した76が原因で咬合接触の異常を訴え来院した. 可撤性のスプリントを使用し可及的に咬合の安定を図り, 補綴歯科治療への理解を得るために簡易精神療法を踏まえたアプローチを行った.
考察 : スプリントにより, 咬合接触の異常に対し脱感作が奏功し, さらに将来を見据えた補綴装置を選択するなど, 常に患者の訴えに対して受容・支持・保証の手続きを行うことで良好な結果が得られたものと考える.
結論 : 補綴治療に簡易精神療法を導入することで患者の治療への理解と満足度を得ることができた.