2020 年 20 巻 1 号 p. 9-16
目的:病棟日替わりリーダーがメンバーへ教育的に関わる際に抱く困難を明らかにする.
方法:日替わりリーダー経験を有する710名の看護師に,質問紙を配布し,自由記載の記述があった199名について内容分析の手法を用いて回答を分析した.
結果:日替わりリーダーの困難は,【レディネスの把握・タイムリーな指導・理解度の確認や根拠の説明を行う時間の確保】【メンバーのレディネスの把握】【コーチングスキルや動機づけなど教育的に関わるための能力の不足】などの15カテゴリに分類された.
考察:困難の改善に向けて,“リーダー業務を遂行しながらメンバーへ教育的に関わる時間を確保することができる体制の構築”,“集合研修などを活用した、病棟看護師への日替わりリーダーがメンバーへ教育的に関わる際に抱く困難の周知”,“コーチングや動機づけ・個々のメンバーに適した指導・自覚と責任感を育む指導に着目した研修の実施”などの支援を行う必要性が示唆された.