日本赤十字看護学会誌
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実践報告
A大学における周手術期看護実習をめぐる学修内容—Text Miningによる課題レポートの内容分析から—
今井 多樹子永井 庸央中垣 和子
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2023 年 24 巻 1 号 p. 43-52

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抄録

A大学における周手術期看護実習の学修内容を示す主要語と構成概念を,学生108名の課題レポートを基にText Miningで分析した.言及頻度分析では『患者』を筆頭に『手術後』『必要』『手術』『不安』『状態』『重要』『変化』『観察』『実習』『合併症』『疼痛』が判明した.主成分分析とクラスター分析では【薬剤を踏まえた看護アセスメント(自己の課題)】【周手術期における家族看護の実際】【術後の早期離床に向けた疼痛コントロールの重要性】【手術侵襲による合併症の可能性と退院を視野に入れた観察の重要性】【限られた時間での不安軽減に資する看護】【手術侵襲が術直後の身体回復・心理面に及ぼす影響】【状況を見据えた知識に基づく計画力】【入院前の生活を踏まえた個別性のある退院指導】【患者の表情・コミュニケーションから捉える疾患・治療を軸とした情報収集】が判明した.学生は手術侵襲が術直後に及ぼす影響を基盤に,術後急性期には身体的な観察を,術後回復期には退院指導を主眼に置いて学修していた.

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