2006 年 25 巻 1 号 p. 33-37
一般市民のAED (Automated external defibrillator, 自動体外式除細動器) 使用が可能となった現在, 病院職員が心肺蘇生を正しく実施できることは義務であるとも考えられる。当院では心肺蘇生法教育の重要性を認識し, 2004年6月より毎月院内BLS (Basic life support, 一次救命処置) +AED講習会を開催してきた。開始後9か月経過し受講者は228人となった。そこで職員の心肺蘇生に対する意識と知識がどう変化したかについてアンケート調査を行った。心肺蘇生についての関心および知識はどちらもやや増加していたが, まだすべての職員に行き渡っていなかった。今後は関心の低い職員の多い部署を中心に講習会を開催するなど, 医療に身近な病院職員が正確な心肺蘇生法を習得し, その知識と技術を継続させる必要がある。