抄録
スギ花粉症は現在も増加をしており,鼻アレルギー診療ガイドライン第7版では26.5%の有病率である。ガイドライン上も初期療法が推奨されているが,現在5剤の薬剤が初期療法薬として推奨されている。われわれは以前から抗ロイコトリエン薬による初期療法の有効性を検討している。そこで今回は最近2012年,2013年の中等度飛散年と大量飛散年を対象に有効性を検討した。また既報の2010年,2011年試験も追加検討し,花粉飛散量による未治療群と初期療法群との関係について検討した。スギ花粉最大飛散時期の2週間に当院に来院したスギ花粉症患者に対してプランルカストを1週間前から服用していたものを初期療法群,その時まで全く治療していないものを未治療群として比較検討した。2010年~2013年の各年のスギ花粉飛散量の異なる4年間において,未治療群では花粉飛散量が多い年のほうが症状スコアおよび総括的評価が有意に上昇をしていたのに対し,初期療法群では上昇傾向を認めるもののほとんどの項目で有意差に至らなかった。プランルカストを用いた初期療法は年ごとの花粉飛散量にかかわらず有効であり,花粉飛散量が多い年でも症状悪化を抑えることが示唆された。