日本農村医学会雑誌
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原著
CTを用いた腹部内臓脂肪測定における撮影条件の検討
筆谷 拓伊藤 良剛吉川 秋利大竹 正一郎
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2009 年 58 巻 2 号 p. 68-72

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抄録

〔目的〕2005年にメタボリックシンドロームの診断基準が公表され,その一つに内臓脂肪蓄積がある。その評価の手段としてウエスト周囲径の測定が用いられているが,CTでは腹腔内脂肪の面積が測定できる。被曝低減のためのCTでの撮影条件を検討した。
〔方法〕臍レベルの腹部模擬ファントムを作成した。管電流を10から250mAまで,10mA間隔で設定し,ファントムを撮影した。各撮影の模擬脂肪の面積を測定した。各撮影の模擬脂肪のCT値の平均値と標準偏差値を測定した。
〔結果〕脂肪面積は100mA以上で一定であった。CT値の平均値は100mA以上で一定であった。
〔結論〕腹部内臓脂肪面積測定は,100mAの管電流で可能である。通常の臨床診断時の250mAと比較すると,60%の被曝低減が可能である。

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© 2009 一般社団法人 日本農村医学会
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