日本農村医学会雑誌
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看護研究報告
小児用転落アセスメントスコアシートと予防策を活用しての効果
——20代看護師の結果から——
三浦 恵利子高橋 由美子齋藤 優子奥山 春奈斉藤 美穂子佐藤 節子猪股 のり子高成 恵美子
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2010 年 58 巻 6 号 p. 699-702

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抄録
 当院のニアミス・ヒヤリ・ハット報告件数を領域別分類に見ると,転倒・転落に関する報告が第1位を占めている。
 当病棟においても小児の転落事故は,過去5年間で年間10例程度経験していた。転落に関する説明は,乳幼児の家族を対象に入院時オリエンテーションで実施しているが,内容は看護師の主観に任されていた。今回小児用の転落アセスメントスコアシートと予防策を作成・活用した結果,20代の看護師において,観察の視点,指導内容に変化が見られ,月齢や年齢による児の発達段階や,特徴を加味した観察・指導ができるようなった。また,同一のパンフレットを使用することで,育児の経験の有無,小児科経験年数に関わらず,指導への自信にもつながった。
 このことから,観察の視点・指導内容の統一が,20代の看護師において,看護の質の確保につながったと言える。
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© 2010 一般社団法人 日本農村医学会
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