抄録
急性期病院である当院では,医療ソーシャルワーカーの業務の約8割を退院援助が占めており,平均在院日数短縮に伴い,より短期間でスムーズな退院を求められている。平成20年4月に開始された後期高齢者退院調整加算算定に伴う業務の一環として,入院した後期高齢者から退院困難患者の抽出を始めた。書籍等に書かれている一般的な退院困難因子を用いたスクリーニングを行なったが,当院で医療ソーシャルワーカーが介入する退院困難患者のもつ因子とは相違していることが明らかになった。当院の実状に即した退院困難因子を明らかにするため修正を重ね,約24%信頼性の高い項目を見つけることができた。
当院独自の退院困難因子を明らかにすることにより,業務負担が軽減されるほか,平均在院日数の短縮,地域連携の強化,そして何より患者や家族にとって,追い出しではない退院の実現を目指したい。