日本農村医学会雑誌
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看護研究報告
外来と連携した固定チームナーシング導入により可能となった術前・術後訪問
中嶋 美枝子
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2012 年 61 巻 1 号 p. 45-48

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抄録
 「手術看護の真髄は術前・術後訪問にある」と云われ,多くの病院ではすでに取り組んでいる。しかし,当院では長年,麻酔科常勤医師の不在,「手術室と外来,中央材料室看護師で,手術業務を行なう」というマンパワー不足の問題,各種基準や手順の不備,教育的環境の不備等から,実施できない状況であった。平成21年10月新病院開院に向け,新たな手術室構築「手術看護の展開」が求められる中,平成18年11月より検討していた「外来・手術室・中央材料室スタッフによる固定チームナーシングを導入する事により,マンパワーを確保し,術前・術後訪問が可能となる」という仮説のもと,体制作りの為,平成19年5月,固定チームナーシング研修会を実施した。さらに3つのチーム編成とした基準を作成し,運用を始めた。しかし,固定チームナーシングがスムーズに機能する為には,業務改善が必須と考え,各部署の課題を抽出し,業務のスリム化,各種基準・手順の整備等の業務改善を行なった。さらにスタッフの業務への不安緩和の為,手術室,各科でon job training (以下OJT) を実施し,各チーム内で手術関係スタッフの業務をカバーする事で,平成20年11月より外来及び手術室看護師12名による術前・術後訪問が実施可能となった。
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© 2012 一般社団法人 日本農村医学会
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