日本農村医学会雑誌
Online ISSN : 1349-7421
Print ISSN : 0468-2513
ISSN-L : 0468-2513
症例報告
腟断端脱に対する経膣メッシュ手術後の膀胱内反と尿失禁を尿道形成術と腹直筋筋膜スリング手術により治癒しえた1例
西澤 理平林 直樹菊川 忠之
著者情報
キーワード: 膀胱内反, 膣断端脱, 尿失禁
ジャーナル フリー

2016 年 65 巻 2 号 p. 250-253

詳細
抄録
 患者は66歳の女性。46歳で子宮筋腫で子宮摘除術を受け,56歳時頃から腟断端脱で悩んでいた。2013年1月,64歳で排尿困難のために尿道カテーテルが留置されていた完全腟断端脱に対して経腟メッシュ手術を施行した。術後,腟断端脱は治癒したが,高度な尿失禁があり,2013年6月,経閉鎖孔テープ手術を行ない,3か月間は尿禁制であった。しかし,尿道口からの膀胱内反が顕著となり,同部の痛みと尿失禁の再発もあり,2014年11月,尿道形成術と腹直筋筋膜スリング手術を行なった。術後は膀胱内反が治り,自排尿が可能で尿禁制となり,満足すべき状態である。
著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本農村医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top