抄録
好中球減少と繰り返す感染症の罹患歴,家族歴などから周期性好中球減少症を疑い,遺伝子検査で確定診断が得られた3歳男児の症例を報告する。生後8か月頃から頻繁に発熱を繰り返し,1歳1か月時に急性中耳炎で入院した際に好中球減少を指摘されていたが精査されていなかった。3歳4か月時に,好中球減少を伴う感染症のエピソードから,6週間にわたって血液検査を行ない好中球数の周期的な増減を確認した。両親の同意を得てELANE遺伝子解析を行ない,ミスセンス変異を同定した。その後,家族歴から父親と父方祖母のELANE遺伝子解析を実施したところ同様の変異を認め,3世代でELANE遺伝子変異が同定された。頻繁に感染症を繰り返したことから,3歳10か月時からST合剤の定期予防内服を開始したところ,感染症の頻度は減少した。4歳11か月の時点で,約3週間周期の好中球減少は続いているものの,入院を要するような重症感染は来していない。